サニーがテレビを見ていると白い背景に黒色の文字が現れ、機械的なナレーションで淡々と読み上げていた。やがてCMが終わると突然画面が暗くなって中から手が伸びてきた。

サニーは慌てて電源を切ろうとするが、リモコンは反応せず主電源でも止まらなかった。慌てて逃げるサニーだが手はすさまじい勢いで追いかけてくると彼女を画面の中に引きずり込んだ。

気が付くとサニーは暗闇の中にいた。そんなサニーの前に言葉では表せないほどグロテスクな姿をした怪物が現れた。

「あんたはいったい何なの?早く元の場所に帰しなさいよ!」とサニーは訴えるが、奴は突然襲い掛かってきた。サニーはビームや光線を放ったりするが、攻撃はすり抜けてしまう。奴はうなり声をあげながらサニーに襲い掛かり、もはや逃げるしかなかった。

しかし奴は猛スピードでサニーに追いつくと彼女を捕らえた。サニーは必死にもがくが凄まじい力で体を締め付けられて身動きが取れず体から血が噴き出していた。

「もうダメかも・・・」

サニーはそう言うと力尽きてしまいとどめとばかりに地面に叩きつけられた。意識が薄れかけるが持ち前の精神力で持ちこたえると僅かな力を振り絞って光線を放った。攻撃が通らないとわかっていても奴を倒して元の世界に戻らねばと必死に攻撃するが、やはり攻撃は通らなかった。

奴はサニーがまだ生きてることに気付くと鋭い爪を出して串刺しにすると何度も地面に叩きつけた。激しい攻撃でサニーは意識を失いその場に倒れた。

気が付くとなぜかサニーは自宅でテレビをつけたまま居眠りしていた。さっきまでの出来事はサニーの悪夢であり、気が付くと全身から冷や汗が出ていた。

夢だとわかってホッとするサニーだが、テレビには夢と同じCMが流れていた。さっきの悪夢を思い出したサニーはすぐにテレビの電源を落としたが、彼女の唐突な行動を不思議に思うアムールだった。

テレビの電源を消して一息つくサニー。さすがに現実では夢のようなことは起きないだろう。

しかしそれは本当にそうといえるだろうか?仮にテレビ以外の場所や誰にでも起こりうるとしたらあなたはどうなるのか・・・

それは誰にもわからない・・・

終わり

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